あっという間に夏休みを迎える時期となりました。
熱中症予防のため、最近は早い時間帯から
外で追いかけっこをすることは難しくなっていますが、
子どもたちが外で遊びたいという思いは強いようです。
さて、2024年度は報酬改定があり、放課後等デイサービスでは、
<健康・生活><運動・感覚><認知・行動>
<言語・コミュニケーション><人間関係・社会性>の
5領域への総合的な支援や、5領域のつながりを明確化した
支援プログラムの作成・公表が求められるようになりました。
予算が限られる中、あるものの価値を見直して、
それを最大限に活かすことを大切に活動してきましたが、
今回は5領域の視点も踏まえて最近の活動を紹介していきたいと思います。
コロナ禍では消毒の手間から積極的にやりにくかったのですが、
最近はボールプールを出す場面があります。
ボールプールで遊ぶだけでも、ボディイメージをつかむなどの
<運動・感覚>の領域に関わる活動になりますが、
これを何か活かせないかと企画したのが……。
ボール集めゲームです。
元々は色の識別に興味が出ているお子さんがいるということが出発点でした。
くじ引きでチームを決めて、
自分のチームの色のボールを、同じ色のかごの中に音楽が鳴る間集めます。
ゲームが終わったら、得点を数えて結果を発表し、最後に表彰式をしました。
色の認識がわかる、点数を数えて大小の違いがわかるという点では<認知・行動>
チームで協力して集める、協力して片付けを行うという点では
<人間関係・社会性>の領域に該当します。
表彰式の中では、ゲームの中で自分が意欲的に取り組んだことを発表してもらったり、
他の子が意欲的に取り組んでいたことを発表してもらったりしました。
恒例のにじのこ新聞では、ボール集めゲームの様子を記事にしていた子がいました。
自分の思いを伝えるという点では<言語・コミュニケーション>
他者の立場を考えるという点では<人間関係・社会性>の領域が該当します。
優勝商品(?)として授与されたのは、
子どもたちがアートの中で制作した大きな食べ物でした。
大きな食べ物を見ると、
「自分の身長とどっちが大きい?」「メジャーで測りたい!」と言って、
自分の身長と食べ物の大きさを実際に計測をする子が現れ、
<健康・生活>の領域にも関わるプログラムとなりました。
優勝商品にもなった大きな食べ物をつくったのは、
倉庫の片付けをしていたところ、大量の古紙と折り紙が見つかり、
それを有効活用できれば、という思いからでした。
大きな食べ物づくりと並行して、
「○○を100個つくろう!」というプログラムを企画しました。
餃子やお寿司、ハンバーグや天ぷらなど、つくった食べ物は変えていますが、
基本的な流れを共通させるなど、
<健康・生活>の領域でも求められている流れの構造化を図って
子どもたちの理解を進めやすいようにしました。
「100個」としたのは、たくさんつくるということの象徴ですが、
100個あるか実際に数えるという点では<認知・行動>
手先の巧緻運動を促すという点では<運動・感覚>の領域が関わってきます。
制作をする中で、ある子が「お店屋さんをやりたい!」と言って
自主的に「店員」の名札をつくって友達を誘うと
自分たちで価格を設定し、協力して接客を始めたお子さんがいました。
積極的に使う言葉を考えてやりとりするという点で<言語・コミュニケーション>、
他者と協力して活動するという点で<人間関係・社会性>の領域が関わってきます。
子どもたちの様子を見ていると、
プログラムは企画するものではありますが、
余白の部分も大切にできるといいのかな、と思いました。
普段の活動の様子は、にじのこだよりにも掲載されていますので、
こちらも適宜ご覧いただければうれしいです。
幼児グループや、先日の世田谷区の事業所連絡会で活動紹介を行った
デイサービスにじのこ赤堤の様子も一緒に掲載されています。
夏休みプログラムが始まりましたが、
療育の場として求められる総合的な支援を意識しつつ、
居場所であることも大切にしながら、無理なく過ごしていければと思います。
今後もよろしくお願いします。
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by niji-noko
| 2024-07-22 18:21
| デイサービスにじのこ給田