特定非営利活動法人にじのこより、お知らせです。


by niji-noko

ともにあるく

 2月9(金)、10(土)と滋賀県琵琶湖のほとりで毎年行われているアメニティフォーラムに
行ってきました。アメニティフォーラムとは「ハンディのある人の豊かな地域生活の実現」に
向けて、必要なサービスとそれを提供していく仕組みづくりを提案し、全国的なネットワーク
をつくることを目的としています。多彩なプログラムやアールブリュット作品の展覧会、映画
祭の企画など盛りだくさんの内容となっています。私が参加した研修の中で特に今後の支援に
役立てたいと思った内容を紹介します。

 「発達障害セッション」の中の「発達障害当事者研究」の綾屋紗月さんは、自分の感じるこ
とがまちがっているのではないかという不安がいつもつきまとい、他者と共有できないわから
ないことだらけの世界で生きてきた。自分を伝えるものが欲しくて高機能自閉症の診断名をも
らいにいったが、診断名をもらうことですべて「自分が悪い」(自分に原因がある)というふ
うになってしまった。
 「自分はいったい何者なんだろう・・・」という思いから当事者研究を始めたが、このこと
で仲間と繋がることができた。
 根本にあるもののひとつとして、「感覚飽和」(たくさんのものをひろってしまってまとめ
あげるのに時間がかかってしまうこと)があり、たとえば「おなかがすいた」と感じるのに
時間がかかってしまう。手足が冷たい、イライラする・・・などのいろいろな感覚をまとめあ
げるのに時間がかかるので前もって食べる時間を決めるようにし、他人と一緒にいることが
対処方法となっている。
 また、発達障害を持つ人のための情報の獲得を保証するデザインとして、手話やマカトン、
文字体の工夫などがあるが、人の態度の意味がわからないとき、たとえば「さっきの上司の
態度の意味がわからない」とそばにいた人に聞いたときに理由を教えてくれるなどの
「意味づけ介助」がある。「私にもよくわからないよ」と言われて安心したことがあった。
「わからなくてもいいんだ」と自分への承認にもなった。

 綾屋さんのお話を聞いて、聞こえてもいるし見えてもいるけど意味がとれず、疎外感を持って
しまう困難さの中で、それでも他者とかかわりを持ちながら対処方法を見出し、乗り越えていく
強さを感じました。個人の中にコミュニケーション障害を持つことでおこる問題なのか、多数派
の中で起こる環境の問題なのか、支援の中でこのふたつを分けてアプローチしていくべきだと
いう言葉が特に印象的でした。

 もうひとつ、今回新しい概念として大変勉強になったのが「オープンダイヤローグ(対話)の
可能性」という精神科医の斎藤環氏のセッションでした。フィンランドのラップランド地方で
以前から実施されているケア技法であり、急性期の精神疾患において薬物よりも対話によって
改善、治癒するというとても興味深い内容でした。チームや家族で本人を交えて対話をし、本
人のいないところで取り決めをしないということが大事なルールであり、目的は対話を続けて
深めていくこと。また、何がおこるかわからないが踏み込んでいく勇気。不確かさに耐えるこ
と。いったん受け止めること。(応答すること)。繰り返し自分のストーリーを話すことで、
苦しめてきた悲観主義を改善し、書き換えが起こる(アイデンティティの構築)。対話によって
ストーリーが適正化されていく。など難しい言葉が並びましたが、対話を深めることで本人の
きづきが起こり、それを他者と共有できることで治癒していくということでしょうか。
 一緒に考え、動いてくれる「伴走支援」、「だれが横にいてくれるか」が大事。にじのこの
キャッチフレーズ「共に寄り添い 歩いていきたい」にも通じるものがあります。
「人」という資源を最大限に利用するこの方法は、支援だけでなく私たち自身の人とのかかわり
の中で生かせる大切なヒントがたくさんちりばめられていると感じました。

 さて、最近のにじのこは・・・
 庭でひさしぶりの(まさしく半年ぶりの)キャッチボールやおにごっこ、砂遊びに忙しい
こどもたち。「ボールは庭の外に絶対!出しません!!」とリーダーとのきびしい約束事に
「わかりました!」と威勢よく答えて飛び出しました。どんどん腕を上げていくこどもたちの
成長ぶりが春の日差しの中でまぶしく映し出され、「あー!やっぱり野球はいいなーっ」と
いう声が心地よく響いていました。


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最後におまけとして、にじのこの「つよみ」について・・・
「自分できめられる」「できる」ことを信じてちょっと後押し。
こどもたちのつよみをたくさんみつけることが出来る人が集まっているところ。
 毎日の職員のふりかえりでは、「〇〇くん、〇〇できたよ!」
「すごいねー」と、こんな言葉が飛び交う楽しい時間です。
また新たな出会いが始まる新年度、ワクワクしてお待ちしています。
  
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by niji-noko | 2018-04-03 19:13 | デイサービスにじのこ給田