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特定非営利活動法人にじのこより、お知らせです。


by niji-noko

裏庭ができました!


こんにちは110.png幼児グループにじのこです。

お伝えするのをすっかり忘れていましたが・・・
なんと!にじのこにお庭ができました113.png

にじのこの子どもたちもお世話になっていた裏のお宅が
お引越しで更地になったため、お借りできることになりました。
広々と贅沢なプライベート空間になっております。
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まだ更地に近く、三輪車とコンビカーしかありませんが、子どもたちは
活き活きと走り回っています。フェンスを設置し、線路側も高い壁になっているので
安心して過ごすことが出来ています。

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保護者の方から贈呈されたベンチに座りながら、今後どんなお庭にしていこうか
暖かい日差しのなかで考える職員と子どもたちです。

学童やヘルパー、成人、保護者の方々等にじのこの皆でどのように使って行けるのかも楽しみですし、ゆくゆくは地域の方々にも紹介できるといいなと思っています。

皆さん覗きに来てくださいね~102.png

# by niji-noko | 2022-05-24 15:02 | 幼児グループにじのこ

花が咲きました

こんにちは110.png幼児グループにじのこです。またまたお久しぶりになってしまいまいた・・・すみません。                                  
さて、幼児グループでは卒園修了お祝い会を無事に終え、2022年度が始まりました。
新しいお友だちも迎え、皆さん元気に通ってくれています。

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<卒園式の様子>

先月、卒園を迎える保護者の皆様が、花壇にまだ葉だけのお花を植えて下さいました。
その花が、暖かい春の陽気に誘われ開花しています。
隣に植えられている昨年度の卒園生保護者から贈呈されたお花も、冬の間は葉も少なく心配していましたが、花を付け始めました。

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「寒い間は身を潜め、何事にも揺らぐことなく、静かに春を待つ」そんな草花の生命力に感心しながらも「子育てにも似ているなぁ・・・」と花を見つめながらふと想いにふけるのでした。
(何事にも揺らぐことない精神力が欲しい!)

にじのこの外玄関には子どもたちの制作物を掲示しますので、花壇の花たちと一緒にぜひご覧ください。

年度末から始まりにかけて子どもたちは時に機嫌が悪くなったり、甘えたり、わがままを言ったり・・・
そんな場面も見られると思います。
「頑張っている」「成長の証」と頭では分かっていても、毎日それに付き合うお親御さんは大変ですよね。それに心配も。

よろしければいつでもにじのこでお話聞かせて下さい。
お子さんの様子、心配事、困っていること、そして愚痴も。
2022年度も保護者と一緒に、お子さんそれぞれの成長を見守っていきたいと思います。
今年度もにじのこをよろしくお願いします。
花が咲きました_c0186983_11252015.jpg



















<玄関入るといちごがお出迎え>

# by niji-noko | 2022-04-26 15:15 | 幼児グループにじのこ
(前回の振り返り記事は上の記事を見てください。)

ここまで「アトリエ・ポレポレ」と「芝の家・音あそび実験室」という
2つの場所の活動に触れてきましたが、共通するキーワードとして、
「個人を大切にする」「多様性を認める」「安心感」「視点をずらす」
「肯定・受容」「つながりを活かす」「ゆるやかさ」などがあげられそうです。

「居場所」について考える:研修振り返り③ー現在も、未来も、「生きてる、ってことを感じる場所」としてー_c0186983_02302948.jpg

この研修の準備の際に、過去の映像をいろいろと見返していたのですが、
アトリエ・ポレポレの展覧会のギャラリートークで、
あるメンバーの保護者の方から出た、
「生きてる、ってことを感じる場所」という言葉に触れたときに、衝撃を受けました。

学童グループのお子さんを想定したときに、
学校に通うようになれば、たくさんの課題をこなしていく必要があり、
年代が上になれば、実習に向けて時には厳しい指導があるなど、
楽しいことばかりではないかもしれません。

ただ、学校で疲れたときや嫌なことがあったときにでも、
なじみの場所に来れば、いつものように「おかえりなさい」と出迎えられます。

お子さんによっては過ごす時間がかなり短い時間になる場合もありますが、
特別なことをするのではなくても、
家庭や学校とは違った場で少しでも自分を肯定されること、
自分を受け止めてもらえること、
何となく一緒の場にいて、他者とのつながりを感じることで、
「生きてる、ってことを感じる」時間につながっていればな……と願います。

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放課後等デイサービスに関して言えば、制度上「療育」という面に重きが置かれていますが、
実際に現場にいると、「居場所」という側面もやはり大切なことではないかと思います。

そして、にじのこは、子どもたちや保護者のみなさんだけでなく、
職員も含めて、関わる人、これから関わろうとするすべての人にとって、
「生きてる、ってことを感じる場所」であるように、
今回の研修で学んだことを生かしていきたいと思います。

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今後も「居場所」について考える機会を設けたいと思います。
その一環として、先日は給田の職員で、
同じ世田谷区にある、就労継続支援事業所B型事業所ハーモニーで生まれた
「幻聴妄想かるた」で遊んでみることにしました。

「幻聴妄想かるた」に触れる中で、
精神障害のある方にとって「居場所」をつくることが
どれほど大切なことなのかということを多少なりとも考えるきっかけとなり、
精神障害の方について理解を深めるような研修に参加する職員も現れています。

今回の研修の中で、職員のみなさんからこんな感想がありました。
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・居場所づくりに関わっている方たちが、居場所づくりを通して何が大事かに気付いていかれる所が印象的だった。居場所に通って来る人たちをどのように受け入れ共感し、存在そのものをあるがままに肯定していく。そしてそれを自分の生き方や価値観に反映させて捉え直していく。居場所を通して、人と人が共鳴し合いながらどちらも肯定されるべき存在として関わり合っている。そういう人や場がたくさんつくられていくことを願いながら、自分もその中のひとりでありたいと思った。

・社会的障壁の多い中で、自分を表現できる場所があることは、生きていることを実感し、次第にそこが居場所になる。居場所は自分で見つけるというより、自然と生まれる場所、自分に歩み寄ってくる場所だと思う。周囲が認めてくれる環境、自由に自分らしくいられる空間こそが誰かの居場所になると感じた。

・何かあった時に相談できる所ももちろん必要だが、普段から地域の中に人同士でつながれる場所があって、それぞれ目を配っていくことで防げるものがたくさんありそうだ。自分も含めて、皆でそのような場所をつくるなり、探していきたい。
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コロナ禍の中で、いろいろなことに不寛容になっている面もありますが、
「居場所」について考えることは、にじのこのことだけでなく、
社会問題を未然に防ぐということに、少しでもつながっていくのかもしれないと思いました。

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配信動画という形で研修を実施することで、
時間や場所に影響されず、多くの人に見てもらえるというメリットもありますが、
意見交換の機会などは少なくなってしまうというデメリットもありました。

換気対策と撮影場所の制限から、インタビューにかなりノイズが乗ってしまったこと、
撮影したひとつひとつの場面に思い入れが出てしまい、
わかりやすくするために切り捨てるというのは大変難しく、
冗長さを感じられた方もいたようで、配信による研修の難しさを感じました。

改善が必要な点を今後に活かせたらと思いますが、
企画者個人としては、現場で支援をすることと記録をすること、表現をすることを
この研修を通してつなげることができ、
今後の方向性を考えるきっかけとなる貴重な機会でした。
ありがとうございました。

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先日、理事長から「給田で飾って欲しい」と紙の鳥が送られてきましたが、
この紙の鳥を見ていると、
今年度更新されたホームページの「理事長あいさつ」の一文を思い出しました。

 発足からのテーマである「居場所」について改めて考える機会を持ち、
 必要なこと、大切なことを活動の中で少しずつ形にしていけたらと考えております。

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理事長が言及したように、「『居場所』について考える」ということの発展形として、
今年の初夏に、季刊誌『にじのこめーる』が100号を迎えるということで、
「未来のにじのこについて考える」という企画を進めています。

子どもたちから出た最初のアイデアが
「学校や家の近くににじのこがあって欲しい」という、
利便性だったことに、思わずはっとさせられました。
これからどんなアイデアが出てくるのか楽しみです。

コロナ禍を経て、これまでと同じようにはいかないかもしれませんが、
未来のにじのこがどんな場所になっていっても、
ひとりひとりが「生きてる、ってことを感じる場所」でいられるように、
自分たちのやっていることを常に問い直しつつ、
できることをひとつひとつ積み重ねていけたらと思います。

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共に「未来のにじのこ」をつくる人材も募集しております。


# by niji-noko | 2022-02-15 15:06 | にじのこ研修会
(前回の研修振り返りは上の記事を見てください。)

次に取り上げた「芝の家・音あそび実験室」では、
コヒロコタロウ(小日山拓也+三宅博子+石橋鼓太郎)のみなさんにお話をお聞きしました。

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美術・即興音楽、音楽療法、アートマネジメントといった個々の背景はあるが、
「だじゃれ音楽研究会」のメンバーでもあるなど、
多様な人と音楽をつくることにそれぞれ関心を持っていたコヒロコタロウのみなさん。

三宅さんが芝の家の近くで仕事をしていて、たまたま受講した講座の一環で、
芝の家に関わる中で、小日山さんとお祭りに音あそびの屋台を出したことがきっかけとなり、
芝の家・音あそび実験室として定期的な活動につながっていったそうです。

最初は、試行錯誤の連続で、
興味を持ってもらおうと、意図的に子どもたちに合わせた内容にしたこともあったが、
活動の中で、「参加の仕方」そのものについて考えるようになったこと。

離れた所にいて気にしていないように見える人が、
ふと活動について話してくるなど、まずその場にいることが「参加」になるし、
時には重要な要素になっているということに気付いたそうです。

内容についても、即興音楽をベースにはするが、
楽譜を使うことも、既存の音楽を使うことも否定せず、間口を広げており、
ファシリテーションの中では、引っ張る人がいれば意図的に崩すなど、
それぞれが役割を分担しながら、場をつくっていけるようになってきたこと。

「ここでしかできない音楽がある」といって参加する常連の方も出てきたが、
音あそび実験室の存在が芝の家を訪れる人に徐々に認知されてくる中で、
接点の少なかった人からも話し掛けられるようになり、
吹奏楽のプログラムなど、新たな交流が生まれていきました。

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後半では、芝の家10周年の際に生まれたバースデイソング『いついつまでも芝の家』の
2番の歌詞づくりの制作過程を主に紹介しました。

いいものをつくるために限られた時間の中ではあるけど妥協せず、
皆で歌をつくろうという姿勢が歌詞づくりのプロセスから垣間見られ、
自分たちの「居場所」について考えていく姿勢が見られました。

音あそび実験室のみなさんも、実際にファシリテーションを行う中で、
芝の家という「場の力」を感じた出来事だったそうです。

当たり前のことかもしれませんが、その場所への思いがあるということが、
「居場所」をつくるということにつながっているのかもしれません。

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職員のみなさんからの感想を紹介します。
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・「芝の家・音あそび実験室」の活動では、評価というものを解き放つことの豊かさを感じました。提案はしても押し付けないというゆるやかさは難しいと思います。その模索に学ぶことが多くありました。

・参加を緩めるという点にも共感し、音楽に関わらず、福祉全体に共通する点だと考えたので、自分もよい意味で巻き込んでいきたいです。

・音あそび実験室では、素直に自分の考えや思ったことをしゃべっていい! その人が安心して発言できる雰囲気、場であることが大切、発想やものの見方を柔軟に考え、広げていく姿勢が大切、ということが印象に残りました。

・音楽というものの幅の広さを改めて感じました。地域に根差し、自然に生まれる音楽を心から楽しんでいる方々の表情が印象に残りました。

・芝の家の歌詞をつくる場面がおもしろかった。リアルな生活の場での意見がどんどん出て、最終的にみんなが納得できる歌に仕上がった。どんどん意見が言える場所があるということ、みなさんの感性、それを引き出せるファシリテーターの役目が素晴らしかった。

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・「音楽」の形や枠にとらわれることなく、そこにある音、いつもあるものが音になり、心が解放されていく。本来人は音、音楽が好きな生き物だと思うのですが、形や奏で方などに押しつぶされてしまい、遠のいてしまうことがあるなあと、改めて感じました。

・音楽活動の場に行かないとできない、ということに共感しました。私も音楽をやっていたので、上手・下手に関わらず、みんなで音を楽しむという所が原点だと思うので、興味がある・ないではなく、その場を楽しめることを、音楽療法として広まるといいなと感じました。

・ただ居場所を提供するだけでなく、利用者が何をしたいかを考え、利用者側に立ち考え、寄り添いながら前に進んでいることがとても印象に残った。

・自分の枠からはみ出して見えるような人と、自分の枠内のことを違う角度から見る、というお話が印象的で、何となく関わっている人の存在を認め、「個」を大切に活動されているからこそ、自然と自分が出せる場になっていると思いました。

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デイサービスの活動で考えると、離れたところに座って活動に参加していないようでも、
実はよく見ていて、身体を揺らしていたり、数か月後に急に踊り出すこともあったりするので、
その場だけで「参加していない」とみなさず、長い目で見ていく姿勢が大切ではないかと思いました。

感想に対する、芝の家・音あそび実験室の三宅さんからのコメントを掲載します。
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にじのこのみなさま

オンライン研修では、「芝の家・音あそび実験室」の活動をご覧くださり、ありがとうございました。たくさんの感想をいただき、とてもうれしく思っています。みなさまの言葉から、にじのこでの日々の生活や支援と照らし合わせて様々なことを感じてくださったことが伝わってきました。

私は、にじのこ赤堤に、音楽療法セッションで月1回おじゃましています。4月に新しいメンバーを迎えて少しソワソワザワザワした雰囲気だったのが、数か月たつと落ち着いて、にじのこの空気感ができてくるのを毎年感じています。通ってくるメンバーにとって、にじのこという場がだんだんと居場所になっていくのだと思います。そう考えてみると、居場所というのはたんに場所があることではなくて、そこに集う人々どうしの関わりから、お互いのあいだに生まれてくるものなのではないでしょうか。にじのこ職員の方の関わりを見ていると、一対一の関わりのなかにも、小さな「居場所」があるように思います。にじのこでの音楽療法セッションはいつも、そのような関わりや居場所の空気感に支えられていて、いつも私が学ばせていただいています。

音楽療法セッションでも音あそび実験室でも、いつも試行錯誤の連続です。みなさまの日々の支援も、きっとそうなのではないかと思います。その意味では、私たちはそれぞれの立場から「人と関わって何かをする」という、同じことに取り組んでいると思っています。これからも、にじのこという居場所作りに一緒に関わらせていただけたらうれしいです。ありがとうございました。(三宅)


コメントの中にあった、デイサービスにじのこ赤堤の音楽療法については、
以前三宅さんにインタビューした記事がにじのこブログに掲載されています。

なお、感想の中で、「障害のある方がいなかったのではないか」と書かれていた方がいましたが、
参加はしていても特別に存在を強調しようという意図が企画者になかったことや、
過去の素材は企画者の都合がつく日に撮影が限られていたこともあり、
偏った印象を与えてしまっていたら申し訳ありませんでした。

芝の家・音あそび実験室の活動に関しては、
ホームページやfacebookなども参照していただけるとうれしいです。

音あそび実験室が開催されている「芝の家」では、
昨年の11月に「芝の家13周年いろはにほへっと芝まつり」が開催されました。

コロナウイルスの感染状況が落ち着いていた時期ということもあってか、
整備されてきた「芝のはらっぱ」がにぎわっており、
にじのこバザーにも来ていただいた「千住ちんどん」のみなさんの演奏が
場を盛り上げていました。

そして、おまつりの最後に、
芝の家のバースデイソング『いついつまでも芝の家』が歌われていました。

コロナ禍を経ながらも、芝の家という場所に
変わりなく温かい時間が流れていることを実感した機会となりました。

当日の様子に関しては、
芝の家のブログの記事を見ていただけたらと思います。

今回の研修の内容は、にじのこの活動にもつながっていて、
先日、給田の活動の様子をこのブログでお伝えした際に、
「にじのこ9でん(給田)音頭」をつくったと書きましたが、
これは音あそび実験室とだじゃれ音楽研究会の活動が影響していました。

書くということに関心があって次々とアイデアを出していた子、
「難しい」と言いながらも、次第に歌いながら自分で歌詞をまとめあげ、
振り付けまで提案する姿が見られた子など、
思いも寄らない子どもたちの姿を引き出すことができました。

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その後も、子どもたちのにじのこへの思いが伝わってくる曲が生まれており、
にじのこの居場所づくりにつながっています。
今後何かしらの方法で公開できる機会がないか、可能性を探っているところです。

(研修振り返りの続きは、上の記事を見てください。)

# by niji-noko | 2022-02-15 15:05 | にじのこ研修会
にじのこでは毎年定期的に内部研修を実施しており、
2021年度は11月には虐待防止、2月には個人情報保護に関して、
オンラインで研修を実施しました。

昨年度の終わり頃に、「『居場所』について考える」という研修を行ったのですが、
その振り返りをするとお伝えしながら、すっかり遅くなってしまい申し訳ありません。
研修に至る経緯や概要に関しては、上の記事を参照していただければと思いますが、
記事を3回に分けて、研修の振り返りをしていきたいと思います。

最初に取り上げた「アトリエ・ポレポレ」では、
代表のサイモン順子さんにお話をお聞きしました。

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知人の方から話を聞いたことがきっかけで訪れた
西多摩にある施設で障害のある方に会った時に衝撃を受け、
「こういう人たちと付き合っていきたいと思った」というサイモンさん。

結果的に美術を「教える」という立場で関わることになったが、
参加者の方の姿を見ていると、実際は「教わる」ことばかりで、
その方自身が自分を表現できるような環境を整えるということに意識が向いたそうです。

紆余曲折がありつつも、展覧会などを行う中で生まれた出会いが縁となって、
1995年のアトリエ・ポレポレの立ち上げにつながっていきました。

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ポレポレは絵を描きたいという方なら、誰でも参加できる場所。
有給を取得して通う社会人の方や就学前のお子さん、大学生なども含め、
様々な方が通ってきました。

ただ、活動を始めるきっかけとなった障害のある方のことを想像したときに、
中には身辺処理など、プライベートな部分でも常に他者の目にさらされる場合もあり、
本当に自分を出せる時間は、ごくわずかしかないのではないか。

だからこそ、ポレポレの時間だけは、「あなたでいて」という思いがあること。
人を傷つけない、といった最小限のルールはあるが、
それでなければ、このポレポレという場では何をしてもよいし
少しでも自分を開放できる時間があるということが大切ではないか、という話がありました。

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サイモンさんは「雑草の美しさ」という言葉を用いていましたが、
展覧会などでポレポレの作品を見ていただけると、評価どうこうは関係なく、
ひとりひとりの作品がばらばらで、個性の違いがよく表れています。

ポレポレが「自分が自分でいる」ことを保障されている場所、
その人の個性を安心して発揮できる場所になっているからこそ、
そのことが作品として現れているのではないかと、
サイモンさんのお話を聞く中で改めて考えました。

メンバー同士は、一緒にいるときには気にかけていないようだけど、
いないときには相手のことを言葉にして気にかけ、
作品の中にそんな面が表れることもあります。

他者から尊重されているという空気が流れているということも、
居心地のよい空間のひとつの要素なのかもしれません。

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職員のみなさんからの感想の一部を紹介します。
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・アトリエ・ポレポレの活動で印象に残ったことは、みんなが自然に集まる場所、自分らしく自分を表現する場所ということです。本当の自分を出せる場、居場所がある、落ち着くことのできる場所があるという安心感。この安心感は、とても大切で必要なものだと思いました。

・好きなことややりたいことがあると、自分の力を出せたり、自分を好きになることができたり、幸せを感じられることが多いけれど、信頼できる大好きな人や仲間がいて、安心できる場所があることで相乗効果が起こり、本当に身体の外に表現したいものが出せたり、本来持っている力を引き出せ、その場に居合わせることができた人たちは、きっと言葉がなくても同じような気持ちを共有することができるのだろうな、と感じました。

・成果物を評価するだけではなく、描き方、作品への取り組み方を寄り添いながら理解し、認める、素晴らしい活動だと思った。

・形にはまらない所が印象に残りました。アトリエでは個性を大事にしていて、対象者だけでなく、保護者の方も笑顔があふれていてよかったです。

・アトリエ・ポレポレの代表の方が、「ここには正解がない」と話していました。本当に、「〇〇しなきゃいけない」ではなく、ひとりひとりを認め、自由な表現の中にも、人々のつながりが感じられました。何より、ひとりひとりの笑顔が素敵でした。

・「失敗はない」という言葉が印象に残りました。自分でどう表現するか、どうとらえるかにより、成功も失敗もないのだなと感じ、○か×かで考えすぎてしまうのもよくないし、人に押し付けて考えるのもよくないと考えました。

・公共のルールを守ることや、身体を安全に保つことは前提だが、私自身のものさしが片寄っていないのか、疑い続ける。わかったつもりにならないように気を付けたい。

・その場にいる人(関わる人)が、どんな形でも心地よく、それぞれの心の癒しになること、安心して自分をさらけ出したり夢中で何かに打ち込める環境や空間づくりがとても大切であると感じた。

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・個性豊かに自分の心の中を作品を通して表現する、ポレポレの利用者さんの表情が素敵でした。クレヨン、サインペン、絵の具、はさみ等、画材はたくさんあるけれど、その中で迷いも下書きもなく、自分を表現できる姿が本当に素敵で、うらやましくも感じました。そして、自分を表現していい、そのままの自分でいいと思える居場所を支えているサイモンさんの心に感銘を受けました。

・こうしよう、あれしようと「力」を入れずに、ありのままを認めたいと思いました。自分も他の方々も皆、それぞれ個を大切にしながら。

・自分の気持ちをぶつけられる場、また来たいなという気持ちになれる、お互いが違うということを認め合えるような場をつくっていけるように、迷っていたり、困っていたりしてる時に声掛けをして、その気持ちが引き出せるように寄り添うことができたら、と思いました。

・子どもたちの活動についアドバイスをしてしまうことがあるが、そっと見守りながら自由にやらせてみること。その理由は、口を出されることは人によって、否定されたと捉えてしまい、ありのままの自分を表現することができなくなってしまうかもしれない。やはり居場所は、自分が出せる、認めてもらえる場所であることが大切なので、ひとりひとりが自由に表現できるようにサポートしたいと思う。

・以前のにじのこはポレポレに近い雰囲気だったと思うが、支援計画がはっきりと打ち出されてからは、もちろんよい面もあるが、枠組みがはっきりしてきたことで、「その境界を楽しむ」という余裕が少なくなったような気がした。自分で成長できる力を信じて、のびのびと過ごし、自己決定しながら、持ち味を発揮できる場を提供していきたい。

・サイモンさんを始め、ポレポレのスタッフの方々が楽しそうだったこと。寄り添い、時にフォローし一緒に楽しんでいるように感じました。つい忘れがちになる、最初ににじのこに関わりたいと感じた時の気持ちを持ち続けたいと思いました。私も子どもたちの言葉ではない声を受け止められるように、関わっていきたいと思いました。

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職員のみなさんから出た多様な感想に対する、サイモンさんからのコメントを掲載します。
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にじのこでの内部研修に関わることが出来たこと、又、参加して下さった方々からの貴重なコメント、心から感謝いたします。

誰にでも、お気に入りの場所があると思います。逆にどうもしっくりしない、落ち着かない場というものも。人が集まれば何らかの雰囲気が出来ます。しかも集まる理由によって、自ずから違ってきます。

アトリエ・ポレポレは、一応絵を描きに集まっているのですが‐‐‐私は一切、指導らしきことはしていません。テーブル、椅子、画材等が整う頃、ボチボチとメンバーが入って来る。持参したCDをかける。クラシック、ジャズ、演歌、アニメの主題歌等はなしで、民族音楽、いわゆるエスニックなものか、ロック等。ポレポレが東中野で開かれていた時は、「何、これ?!」‐‐‐アフリカのドラムや地を踏むリズムに、筆に絵具をたっぷり付け、踊るように絵にして行く人が何人もいた。しかしここ数年、古参のメンバーHさんが音響係‐‐‐彼の選曲によるクリスタルキング、もんたよしのり、中山ラビ、たまにはクイーンばかりが部屋のBGMになっている。「いつもこれ~?」とクレームが来たこともあるが‐‐‐今は私がCDを持って来るのを忘れると「えっ、だめだよ」。

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音楽、自然の音も含めて、居場所づくりに不思議な役割をしている。十年以上前のことだったと思うが、世田谷にある中高年層の男性の施設での絵を描くワークショップを頼まれました。いわゆる路上生活者だった人が多く、アルコール中毒や刑期を終えても行き場のない人等々、当日10数人の人が部屋で待っていてくれましたが、絵を描くという雰囲気はどこにもありません。後で話してくれたのですが、作業で受け取る工賃+上乗せがもらえるというので来たということだったのです。なんとも異様な雰囲気、絵を描いてくれるのだろうか。前日、もしかすると、と袋に入れた一枚のCDを少しずつ、音量を上げながらかけました。なんとなくやわらかな空気が流れ始め、画板の画用紙の上を鉛筆、色鉛筆、クレヨンが‐‐‐戸惑いながらも動いているのです。私は無言で、ただ歩きまわりました。「うまくねえな」とか、「田舎ってこんなだったかな」とか‐‐‐10分前までの表情とはまるで変わっていました。その切っ掛けは、ウォン・ウィンツァンによるピアノ「童謡」(曲集Vol.1)だったのです。

長くなりましたが、今回特にヘルパーさん達のコメントがとてもうれしかったです。ポレポレにも、車椅子のメンバーがヘルパーさんと来る人が、4、5人います。出入り自由なので、一律には言えないのですが、体調により30分ほどで帰る人、たっぷり4時間以上がんばる人、様々です。ヘルパーさんも様々で、最近は皆さん、メンバーの横に座を取り、身支度や一部の人の食事の世話、そして画材の調達(これが大変! 意思疎通の難しい人にはテーブルに色々な色のチューブを並べ選んでもらう)、そして気長にやさしく筆を持つよう誘導する。又、Yさんは聴き取りにくいのですが、しっかりと自分の意見を言い、ほかのメンバーとの会話や私とも冗談を言い合うのです。そのYさんは、私に大切なことを気付かせてくれました。それは、彼とヘルパーさんとの会話です。自分よりはるかに年下だろうヘルパーさんに、決して粗末な言葉遣いをしないということです。Yさんのヘルパーさんだけでなく、皆さんと打ち解けて、一緒に楽しんでいるように見えるのですが、私の思い違いでしょうか。

にじのこの皆さん、ぜひポレポレにいらして下さい。私もそちらに伺いたいと心から思います。もちろん、例のモノが終息したらのことになるでしょうが‐‐‐。 

サイモン順子

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ポレポレは一時期お休みをしましたが、
感染対策を取りながらできる限り休まずに活動しています。
コロナ禍になってから参加する機会が増えた人もおり、
近所に住んでいる子が急に来るということもありました。

グループホームなどに住まわれている方の中には、
感染予防で休日の活動に制限が出る場合もあるようですが、
「落ち着いたら来たい」という声が届いています。

仮に久しぶりだったとしても、何事もなかったかのように安心して絵を描くことができ、
何事もなかったかのように帰って行けるような場所。
それがアトリエ・ポレポレです。
活動に関しては、ブログも参照していただけるとうれしいです。

研修が終わってしばらくした頃に、
サイモンさんから山形で開催された展覧会の記録集を見せていただいたのですが、
その中にサイモンさんがこんな言葉を寄せていました。

 寄り添う、簡単なようで、なかなか歩調を合わせること、呼吸を合わせることは難しい。
 やまがたアートサポートセンターら・ら・ら『きざしとまなざし 2018-2020』(やまがたアートサポートセンターら・ら・ら, 2021, p.12)

「居場所」について考える:研修振り返り①ーアトリエ・ポレポレの活動からー_c0186983_16040708.jpg

ホームページには、キャッチフレーズとして、
「共によりそい、歩いて行きたい」と掲げているにじのこ。

サイモンさんの言葉を噛みしめつつ、
今回の研修の内容を思い返しながら、日々の支援に臨んでいきたいと思います。

(研修振り返りの続きは上の記事を見てください。)

# by niji-noko | 2022-02-15 15:01 | にじのこ研修会